一つ出来上がるまでに、一週間。私達は、時間を惜しむことはありません。
良質な卵を手間暇かけて、本格燻製・熟成。一度食べたらクセになる半澤鶏卵の大ヒット商品が生まれました。
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とろっとした黄身と絶妙な塩加減
スモークされた香ばしい薫り、とろりと舌にとろける黄身と程よい塩味、その美味しさでおつまみにおかずにと大活躍する「スモッち」。
殻が恐竜の卵の様にまだらに茶色く色づいているのは、燻液を使用せずに山形産のサクランボのチップとサクラのチップで燻製した証。
今では山形の名産品として確固たる地位を築いたスモッちですが、その販売を仕掛けたのは半澤鶏卵の社長、半澤清彦さん。
平成17年、鶏卵卸業だった会社の社長に就任した半澤さんは、卵の価格が低下している状況の中、他社との競争に打ち勝つため、新たな商品の開発を模索していました。そんななか、ある燻製機械と出会います。
実は「スモッち」という名前はその機械に付いていた名前。
知り合いに紹介されピンときた半澤さんはすぐに購入を決断、販売元から名前をもらい、現在までたくさんのスモッちを加工・販売するに至っています。
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おいしさが結ぶ、いくつもの縁
美味しさでお客様に笑顔になってほしい。
そんな半澤さんのこだわりはスモッちの「味」です。
理想の味に近づけるため、チップの微妙な湿度にも細かに気を配ります。
燻製時間は30分~1時間と長めに設定し、その後特製の冷蔵庫で3日ほど熟成。
熟成させたスモッちは、殻の色と共に旨みと薫りが更に濃くなります。
半澤さんが人一倍こだわった美味しさは数多くのファンとの縁を結びました。
「たくさんの雑誌やテレビ、ラジオ、ブログなどで取り上げていただきました。
この間、東京の催事に参加した時、『(漫画の)おとりよせ王子に出てらっしゃいますよね』と声を掛けていただいて、こうして縁が繋がるんだなと実感しました」。
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大人も子どもも笑顔になれる楽しい空間を
全国的にもファンが多いスモッちですが、半澤さんが都心で催事に参加した際、常に面白いことを探す人々の姿に感銘を受けたと言います。
「次の目標は、スモッちで“楽しめる空間”をつくる事です。
直販店にわざわざ買いに来てくださるお客様がいらっしゃいます。
せっかく足を運んでくださるなら、ここに見学のできるスモッちの工場や、スモークする様子を見せながら販売できるような“スモッちハウス”をつくって楽しんでもらいたいと考えています。
スモッちは小さな子どもから大人までみんなが美味しく食べられる味ですから」。
そう言って笑う半澤さんの夢はこれからもまだまだ広がっていきそうです。